議会 ⇒議会制民主主義における議会の機能と役目

2009年04月26日

議会制民主主義における議会の機能と役目

そもそも議会とはなんのか?

その始まりは古代ギリシャに遡ります。古代ギリシャでの政治は直接民主主義により治められておりました。直接民主主義とは住民が政治運営に直接参加することを言います。これとは対照的に選挙等で選ばれた人間が政治運営を行うのが間接民主主義です。間接民主主義は住民は投票を通して間接的にしか政治運営に参加できないので間接民主主義と言います。古代ギリシャでは奴隷と支配者が存在しておりましたのでそもそも全ての人間が政治に参加することはできませんでした。これが多くの人間がいても直接民主主義が行えた理由です。その後、政治参加する人が増えて直接民主主義を行うことは困難になり、間接民主主義に変わっていったのです。

つまり、間接民主主義(議会制民主主義)とは直接民主主義から始まり、直接民主主義を補完するために生まれた制度と言えます。これは非常に重要なことです。

現在は議会と首長で二元的に議会制民主主義が行われておりますが、権限の多い首長に較べ、議会の存在意義が問われており、議会不要論も叫ばれることがあります。

そこでもう一つ重要なことは民主主義はよく「民主主義は多数決である」と言われますが、このことは結果であり、さらに重要な民主主義の根幹は「民主主義は政治運営の過程にある」と言うことです。つまり、如何に民主的なプロセスを経て意思決定が行われたかと言うことです。このことを考えながら二元政治を考える時、首長だけの一元政治では独裁政治になり易く、またその政治運営を検討・議論するプロセスがないので、議会は必要という帰結になります。

では議会の存在意義を高めるにはどうすればいいのかということが問題になります。

そこで、私たちは民主主義の原点に帰る必要があります。その原点は民主主義は直接民主主義から直接民主主義を補完する形で間接民主主義が形成されたことです。現在の私たちが住む社会は古代ギリシャでは想像もできないくらい高度な文化と技術を持っております。その代表としては一つには「インターネット」や「マスメディア」であり、さらには考え方としての「現代までの歴史や経験」が挙げられます。インターネットは双方向での意見交換が瞬時に行え、マスメディアは広く多くの人に情報を伝えることが出来ます。また、私たちや先人が築き上げた歴史や経験は様々な政治運営の方法を編み出しました。

これから私たちは間接民主主義を補完するために直接民主主義を使うべきです。例えば、住民投票条例。住民投票条例は直接民主主義による住民参加の政治運営です。但し、住民投票条例に拘束力はありません。だからといって、議会や首長が住民投票により出た結論と反対の決議をすることは議員や首長のおごりであり、住民意思は最大限尊重されなければいけません。そもそも議会とは住民意思を補完するための存在だからです。また、自由討議という議会運営の方法もあります。これは、議会が決議の前に議員同士の討論を行うというものです。通常、議会は行政当局からの提案に対し、行政当局に対し質疑を行い、その後に決議に移ります。ここに議会不要論があり、議会の存在意義を疑問に感じる人がいる一つの理由でもあると思います。この自由討議を行えば各議員の意見や意見の対立点・問題点が出やすくなり、より深い議論が出来ることになります。「民主主義とは成立過程にこそ意義があるのです」。更には、一般会議という議会運営の方法もあります。一般会議とは遍く広く住民の意見を反映させるために議会と住民が意見交換を行う場のことです。一般的に日本では議員は地域の要望の窓口や地域代表としての側面が強くありますが、一般会議を行えば、地域の要望や意見を議員個人が聞くのではなく、議会が聞くことになり、議員の仕事は議案の検討や政策立案という本来の仕事に専念することが出来ます。但し、議会も地域の要望を聞くことが議会の機能ではなく、あくまでも議案に対する住民の意見の反映であるべきであり政策立案に向けての住民の意見の反映であるべきであり、その方法として地域の要望や住民の意見を聞くことが必要になるのです。


もう少し自由討議に対する議論を深めると、議会に設置している委員会の是非、議会の議員定数、議員報酬に言及することになります。まず各委員会ですが、議会で自由討議を行うことになれば委員会で行っている質疑は不必要になります。また、委員会が不必要になれば議員定数の見直しが出てきます。更には、各委員会がなくなれば委員会の度に議員に支払われる手当が不必要になり、各議員が同じだけの議員報酬を得ることになり議員報酬を固定化でき、議会が行う一般会議の手当を支払う必要がなくなります。但し、議員報酬の固定化は議員報酬の日当制への議論の途を閉ざすことにもなりかねませんが、一般会議を行った場合の日当制による議員報酬への支出と議員報酬の固定化による議員報酬への支出を比べ、より支出の少ない方へと議論すべきでしょう。

最後に武者小路実篤の詩をお読みください。私たちは未来に対して責任があり、少しでも前進し、少しでも明るい未来を引き渡す責任があります。

「未来の人間」・武者小路実篤

未来の人間よ
君達こそ人間らしく生活してくれるだろう。
愚かなことをくり返さずに
幸福に生活してくれるだろう。
すべての人がよろこべるよう
働いてくれるだろう。

未来の人間
我等のまいた種をかり入れる人間、
出来るだけよき種を
我等はまけるだけまきたく思っている。
よろこびをもってとり入れてくれ。

未来の人間
君達を他人とは思っていない、
君達こそ
大きな仕事を
地上に完成してくれる人間だろう。
人間の栄光の為に働いてくれ。
人間らしくよろこんでくれ。
君達
未来の人間。

posted by mr.fahrenheit at 00:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 議会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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